探偵が震災を経験し感じた事とは
熊本地震よりやがて三か月が経とうとしています。
皆様のご支援をもちまして、熊本は少しずつ元気を取り戻している気がいたします。
前震がありました4月14日午後9時ごろ、私は仕事を終え帰宅し食事でもしようとキッチンに立ったとき
立っている事が出来ないような、激しい揺れで、部屋の隅に飛ばされ座り込みました。
同時に食器棚が目の前に倒れ、ガラスの破片が部屋中に散乱した状態でした。
あちこちの建物から非常ベルが鳴り響く中、近所のショッピングモールの駐車場に避難いたしました。
翌日、殆どの方が駐車場での生活より、余震も減ってきたと云うことでご自宅に戻られたのですが
私はそのままま家族と共に、ショッピングモールの駐車場にて様子を見る事にいたしました。
その日の、深夜一時過ぎ震度7の本震を体験いたしました。
車が横転しそうな揺れで車にしがみつきながら、強い揺れを乗り越えたのですが、車の外に裸足で飛び出してみると、「ゴー」っという地鳴りが素足に振動が伝わり、非常事態であることを実感致しました。
本震での被害は大きく、マンションの壁にはひびが入り、また次に強い余震が来た場合、自宅のマンションは崩壊しそうな損壊です。
その日より、駐車場での避難生活が始まりました。
地方の探偵という環境で、日ごろより車内泊する機会は多いのですが、仕事での車内泊とは気持ち的にも全く違うものであり、重ねて定期的に起こる余震もあり、不眠状態が続きました。
駐車場に集ってくる近所の人達も一応に不安そうな面持で、寝付けない様子で車の中に籠っていらっしゃる姿が印象的でした。
車をお持ちでない方は駐車場にビニールマットを広げ、自宅から命からがら持ち出した毛布にくるまり、数日間を過ごされてる方もいらっしゃいました。
熊本の地で50年以上生きている中で、天災が起きても熊本は大丈夫と思い込んでいるところがありました。「南海トラフの歪み」等、日本国内に於いて完全に安全な場所は存在しないのではとも思っています。
皆様方におかれましても、是非「熊本地震」の今回の震災を機に身の回りの非常品のご確認をお勧め致します。
今回の地震を受け皆様にアドバイス出来ることをお伝えいたします。
ツꀀ
①水は常に自宅に確保するべき
生活する中で一番困った事は「水が数日間まったく手に入らない事です」地震直後、マンションでは貯水タンクの水がありますので、数時間は水が出ます。
ポリタンク等に貯めておかれる事をお勧めいたします。
私の場合も自宅はマンションなので、一回目の地震で浴槽に水を張ったのですが、二日後の本震で浴槽に貯めた水は三分の一程度になってしまいました。
トイレも使用不可状態で、水があれば使える公衆トイレも水が出ない状態で、汚物が大変な状況になっていました。ポータブルトイレや微生物を分解する薬品などがあれば便利です。
また、折り畳み式のポリタンクを今回の地震で加盟員の方に大量に送って頂いたのですが、非常に便利です。普段はスペースを小さくし保存した状態で、有事の際できるだけ早く水を確保することができるからです。
②安否確認は
地震直後より電話も繋がりにくい環境にありました。しかし、LINEだけは通常通りつながり、グループLINEあるいはLINE電話にて安否確認は行いました。
③地震から三日間が大変
優先順位は「食」「住」「衣」 (地震から三日間はライフラインが寸断され、食料も全く手に入りませんでした。
まず三日間は保存された食料だけで生活できるだけの食料の保管が必要であると痛感致しました。)
④燃料の確保
車中泊を続けていくうえで、燃料は非常に大事です。スタンドは地震後営業を開始した後から毎日長蛇の列でした。燃料をいれる専用タンクも手元にあると便利です。
以上が、私が今回の地震にて感じた必要物資になります。
今回のこの地震により改めて自然災害への畏怖を強く感じました。
全国の「日調協加盟員の方」からの物資の提供。また、「自衛隊や消防」「警察赤十字」「自治体」「ボランティア団体」などの支援が多数寄せられ
この国の安全保障の現実を身にありがたくかつ頼もしく感じました。
「益城町」や「西原村」、「南阿蘇村」を中心として被害の大きい地域については、復興が緒についたばかりです。
熊本も梅雨入りし被害の大きい地域においては二次災害等も発生しています。これからも、皆様の復興への祈りをお寄せ頂きますようよろしくお願いします。